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武田クリニックメールマガジン 第513号

2022.11.30

【1】医師 佐藤(温)より

2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の治療薬について
血液透析療法をはじめとした人口透析療法が必要な末期腎不全の原因は、
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病がもっとも多いのが現状です。
人工透析療法は末期腎不全の患者さまの生存に必要ですが、定期的な通院と
時間がかかる人工透析療法のための生活の質と利便性が著しく低下します。
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の悪化と人工透析療法お導入を防ぐ必要があり、
その方法は厳格な血糖管理と血圧管理が中心で、成果を上げている一方で
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病に直堰的に効果がある治療薬はありませんでした。
     
アルドステロンを中心としたミネラルコルチコイドは副腎皮質から分泌される
皮質ホルモンの一つで、腎臓においてナトリウムと水の再吸収を促進する
人は生きていくうえで必須のホルモンです。
ところが食塩摂取が過剰となった現在では話は変わってきました。
食塩摂取が過剰な状態でミネラルコルチコイドが作用すると血圧が上昇し高血圧症に
なるのです。また近年の研究からミネラルコルチコイドには炎症を起こす作用があり、炎症が
臓器内で持続すると臓器の線維化のよる機能障害が起きてしまいます。
つまり、ミネラルコルチコイドが腎臓に過剰な作用をすると腎臓に炎症がおこり線維化と腎機能障
害が悪化する可能性があります。このミネラルコルチコイドの作用を阻止すれば腎機能障害の悪化、
すなわち慢性腎臓病の悪化を防ぐことができる可能性があります。
ミネラルコルチコイドはミネラルコルチコイド受容体に融合して作用を発現しますが、
このミネラルコルチコイドとミネラルコルチコイド受容体の結合を阻害することにより
ミネラルコルチコイドの作用を抑制して腎臓の炎症と線維化を防ぐ治療薬が使えるように
なりました。
前回のメールマガジンで糖尿病薬のSGLT2阻害薬が機多の臨床研究から慢性腎臓の
進行予防に優れた効果があることが明らかになり、慢性腎臓病を適応症とした治療薬
としてもつかわれることになったことをお話しました。
今回のミネラルコルチコイドとミネラルコルチコイド受容体の結合を阻害する薬剤は
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の治療薬をして開発されたので画期的です。
SGLT2阻害薬とともに直接の慢性腎臓病薬が増えたことは心強い限りです。

2型糖尿病を合併する慢性腎臓病が心配な方はご相談ください。

【2】医師 山本より

寒い日が増えてきたこの頃、みなさん いかがお過ごしでしょうか?

今年の夏もとても暑く、早く涼しくならないかなと秋が来るのを
心待ちにしていましたが、何しろ寒いのが苦手だったことを思い思い出し、
1日の終わりに浸かる湯船に癒しを求める日々です。
そんな幸せな時間が毎日あるなんてウキウキ、色んな入浴剤を試すのが
最近の楽しみです。

今年もコロナウイルスとインフルエンザウイルスの両方の感染対策が必要です。
治療を継続して良い状態を保ち、癒しや楽しみを見つけて笑顔に!
 
もう感染対策はベテランの私たち、今年も頑張ってまいりましょう。


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