武田クリニックメールマガジン 第73号
2006.08.30
守田医師より
最近、各種メディアで「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」という言葉をよく見かけると思います。
メタボリックシンドロームの診断基準の1つに「腹囲」があり、男性85cm以上、女性90cm以上の者は、未満の者に比べ、血中脂質・血圧・血糖のいずれかのリスクを2つ以上有する割合が高いとされています。
では、なぜ内蔵脂肪が蓄積されると良くないのでしょうか?以前は、脂肪細胞は特に何も機能していない、単に脂肪を貯蔵しているとされていましたが、最近の研究では、脂肪細胞は「アディポサイトカイン」という様々な生理活性をもつ物質を分泌する内分泌臓器としての役割を果たしていることがわかってきました。
内蔵脂肪が蓄積されると、これらの生理活性物質がうまく働けなくなり、血中の脂質・血糖・血圧をうまくコントロールできなくなる原因の1つとなります。平成16年の厚生労働省国民健康栄養調査の結果では、40歳から74歳まででみると、男性の2人に1人・女性の5人に1人がメタボリックシンドロームが強く疑われる者、又は予備軍と考えられる者という結果が出ています。皆さんも腹囲を測ってみてはいかがでしょうか。
測り方がよくわからない場合は、当クリニックスタッフまでお声をおかけ下さい。