武田クリニックメールマガジン 第300号
2016.02.15
管理栄養士 大田より
2月の行事というと節分やバレンタインとありますが、
日本生活習慣病予防協会によると毎年2月は、「全国生活習慣予防月間」だそうです。
毎年面白いスローガンが出るのでチェックしてみました。
2011年から始まったキャンペーンなのでまだ日が浅いです。
2011年は禁煙 「禁煙で つかめる健康 家族の笑顔」
2012年は少酒 「少酒で 延びる寿命と 減るメタボ」
2013年は小食 「少食で 延びる寿命 減る脂肪」
2014年は多動 「運動で 減らす体重 増す寿命」
2015年は多休 「休養で 病気予防し 健康寿命」
2016年は多接 「人・物・事 出会い重ねて 健康寿命」
2、3年前から、ただ寿命を延ばすのではなくいかに健康寿命を延ばすかがカギになっています。
そのため今年は健康寿命を延ばすために家にこもらず、外に出て人と接するのが大事というスローガンになったのですね。
当院でも昨年から運動療法士によるストレッチやベリーダンスなど、人と接する機会のある教室を開催しています。
まだ参加したことのない方も、いつも来ていただいている方も、2016年に多接を始めるきっかけにいかがでしょうか。
最後に、最近食事の話題で面白かったことをひとつ。
日本動脈硬化学会は動脈硬化予防の食事として和食を勧めていますが、
近年、食の欧米化が進み昔ながらの和食が少なくなってきました。
もっとも理想的な和食は1975年頃で、それより前は、
『炭水化物の割合が多く、おかずの種類・量が少ない』ためバランスが悪かったそうです。
1990年は、『乳製品や肉類が豊富だが、食の欧米化の影響で脂質が増え、野菜類が最も少ない』と、
すでに20年前から食の欧米化が始まっていたんですね。
最近の2005年は、『炭水化物が少なく、肉類・油脂類が多く、魚介類が少ない。
単身者が増え、おかずの少ない丼ものなどの単品メニューが目立ってきた』という特色があるそうです。
1975年が良かった理由は、『食品の流通が進み多様な食材を使えるようになって、魚・肉・野菜・主食量・果物・乳製品・海藻類のバランスが完璧』だったそうです。
私がまだ生まれていない頃の食事なので想像しかできませんが、昔の食卓を思い出して今と比較してみるのもいいですね。